1. TOP
  2. 中性脂肪
  3. 中性脂肪を下げる薬の特徴【一生飲み続けるの?副作用は?】

中性脂肪を下げる薬の特徴【一生飲み続けるの?副作用は?】

中性脂肪   531 Views

会社の健康診断などで、中性脂肪値について指摘された方は少なくないでしょう。
特に中高年の人であれば、かなりの割合で基準値よりも高い人がおられることだと思います。もう毎年指摘を受けている人もおられるのではないでしょうか。

中性脂肪が高くなると動脈硬化が進行し、酷くなれば脳梗塞や心筋梗塞など大きな病気のリスクが高くなってきます。

そのため、基準値よりもかなり高い人であれば、医師から処方される薬を服用しなければならないこともあります。

中性脂肪を下げるお薬とはどのようなものなのでしょうか。お伝えしていきたいと思います。

Sponsored Link

中性脂肪が高くなるとどうなるのか

日本人に多い脂質異常症とは

中性脂肪値が高いと、「脂質異常症」と診断されることになります。脂質異常症とは、何かしら病気を発症させている状態ではなく、身体の中に脂質が多いという診断です。

近年、この脂質異常症は社会問題となっています。それは多くの日本人はこの脂質異常症であり、動脈硬化のリスクがとても高くなってしまうからです。

この脂質異常症は、生活習慣病ともいわれており、多くは生活習慣を改善するだけで中性脂肪値も基準値にすることができます。

中性脂肪が高くなる原因は、食べ過ぎ、運動不足、ストレスなどが大きな原因となります。そもそも中性脂肪は、生命を維持するために必要なエネルギー源となるものですが、そのエネルギーを貯め込み過ぎたものが中性脂肪なのです。

中性脂肪が高くなる食事での原因は、ごはんやうどんなど炭水化物、揚げ物など脂質、甘いものなど糖分の食べ過ぎになります。さらにエネルギーを使うための運動が少ないと、どんどん脂肪分が体内に増えてしまうことになります。

厚生労働省が発表する「国民健康・栄養調査結果の概要(平成28年)」によれば、肥満と判定できる人の割合は、男性31.3%、女性20.6%となっています。男性では、3人に1人が肥満で、女性では5人に1人が肥満となっています。

日本人の栄養状態について理解することができるでしょう。

中性脂肪だけではない注意すべき項目とは

この脂質異常症は、何も中性脂肪値だけに限定して数値を判定しているわけではありません。中性脂肪のほかにも、善玉(LDL)コレステロール、悪玉(HDL)コレステロールとも大きな関わりを持っています。

中性脂肪値で指摘された人が、コレステロール値においても指摘されたという人も少なくないと思います。

中性脂肪が高くなってくると、同時に善玉(LDL)コレステロールが低くなり、悪玉(HDL)コレステロールが高くなる傾向があります。これは、中性脂肪とコレステロールともに同じ脂肪分の仲間であるからです。

ただし身体の中では役割が違います。中性脂肪は、私たちの生命活動に必要なエネルギーとなり、身体活動や臓器の活動などに使用されることになります。コレステロールは、ホルモンや細胞膜などの原料となるものです。

中性脂肪もコレステロールも、増え過ぎてしまうと血中に流れ出してしまいます。血中に多くなってくると、脂肪分で血がドロドロになってしまいます。この状態でほったらかしにしておくと、動脈硬化が進行し、脳や心臓の大きな血管が詰まってしまうことになり、たいへん危険な状態となるのです。

日本人の死因でも2位が心疾患、3位が脳血管疾患と、血管疾患に関するものが上位になっていますから、中性脂肪とコレステロールの数値が悪くなることがどういうことなのか理解できると思います。「参考:厚生労働省 死因順位(第5位まで)別にみた死亡数・死亡率(人口10万対)の年次推移」。

脂質異常症診断の条件とは

脂質異常症は、中性脂肪値、コレステロール値から診断されることになります。

日本動脈硬化学会が発表する「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」では、脂質異常症の診断基準として、このようになっています。

脂質異常症診断基準(空腹時採血)※
LDLコレステロール 140 mg/dL以上(120~139 mg/dL)
HDLコレステロール 40 mg/dL未満
トリグリセライド(中性脂肪) 150 mg/dL以上
Non-HDLコレステロール 170 mg/dL以上(150~169 mg/dL)

※Non-HDLコレステロールとは、動脈硬化のリスクがある、すべてのコレステロールを表しています。

また、上記の基準において脂質異常症と診断された人の中で、「冠動脈疾患の既往」があれば二次予防(生活習慣の改善とともに薬物療法を開始する)の必要性があり、「糖尿病」「慢性腎臓病」「非心原性脳梗塞」「末梢動脈疾患(PAD)」があれば、冠動脈疾患(心臓の血管の疾患)のリスクが高いと判定されます。

冠動脈疾患は、日本においては年間で3万人も亡くなられている疾患ですから、十分注意する必要があります。

中性脂肪を下げる薬とは

中性脂肪を下げる薬とはどのようなもの?

中性脂肪が著しく高い場合、生活習慣の見直しが必要になります。原因となっている糖質や炭水化物などの制限など食事療法を行ったり、生活に運動を取りいれてエネルギーを消費させるようにします。

しかしそれだけでは改善が見込まれないという数値であれば、生活習慣の改善と同時に薬物療法を行うことになります。

医師から処方される薬剤では、効果的に中性脂肪値やコレステロール値を下げることができます。中性脂肪を脂肪酸に分解し、脂肪酸を中性脂肪に合成するのを抑制する働きがあります。

ただ、この薬剤については、副作用が強いものもあります。もちろん副作用には個人差がありますが、服用するには抵抗感も出てしまうのではないでしょうか。

薬を飲み始めるタイミングについて

中性脂肪値の基準値については、各関係機関によっても違うところはありますが、日本動脈硬化学会が発表している数値を医療の世界では準用されています。「動脈硬化性疾患予防 ガイドライン」によりますと、150㎎/dL未満が基準であると発表されています。

ただし、中性脂肪値が150㎎/dLを超えてしまえば、すぐに薬物療法がおこなわれるかといえばそうではなく、まずは食生活の見直しや運動習慣を取り入れることによって、中性脂肪を自然に下げることを目指していくことになります。

では中性脂肪値が高いことによる薬物療法は、どのくらいの数値で行われるのでしょうか。

薬物療法を行う基準は、一律に決められているものではなく、先ほど上記で申し上げました脂質異常症の診断基準などとも照らし合わせて、判断されることになります。

日本医師会が発表している「動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療のエッセンス」によりますと、脂質異常症の診断基準に適合しており、さらに冠動脈疾患の既往やや糖尿病などを持っている場合であれば、生活習慣の見直しを行いながら、すぐに薬物療法が開始される可能性があります。

今後10年間の冠動脈疾患による死亡確率を求め、その評価により治療の方向性が決められていきます。

一生飲み続けないといけないの?

服薬については、医師の指示のもとに行います。勝手に飲むことを止めてはいけません。

基本的に中性脂肪を下げるために必要なことは、食生活の見直し、運動習慣、ストレスですから、これらをうまくコントロールすることができないようであれば、薬物だけでコントロールできるものではありません。

もしもこれらの生活習慣と薬物療法により、効果的に中性脂肪値が正常範囲内に改善したとしたら、医師から服薬を止めて生活習慣の見直しだけになる可能性も十分あります。

この薬物療法については、あくまで補助的な役割であることは、日本医師会からも発表されている通りです(参考:動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療のエッセンス)。

その中では、「伝統的な日本食」「体力の維持もしくは増加させる」が大事であるとはっきりと記載されています。

中性脂肪を下げる薬の特徴

薬にはどのようなものがあるの?

中性脂肪を下げるための薬としてはさまざまなものが処方されています。脂質異常症の治療薬として、使用されています。

分類としては、「スタチン」「陰イオン交換樹脂」「小腸コレステロールトランスポーター阻害薬」「フィブラート」「ニコチン酸誘導体」「プロブコール」「多価不飽和脂肪酸」に分けることができます。

スタチン
HMG-CoA還元酵素阻害薬とも呼ばれています。血中の中性脂肪だけではなく、悪玉コレステロールを低下させることができる薬剤になります。世界中で処方されているポピュラーな薬剤です。

陰イオン交換樹脂
レジンとも呼ばれています。腸内にある胆汁酸と結合させて、コレステロールを排出させてしまう作用があります。

小腸コレステロールトランスポーター阻害薬
エゼチミブとも呼ばれています。腸内にある胆汁酸を抑制してコレステロールをコントロールする薬剤になります。

フィブラート
炭水化物などが肝臓で中性脂肪をつくられるのを抑える薬剤になります。悪玉コレステロールを下げることができ、さらに善玉コレステロールを上げることもできます。

ニコチン酸誘導体
肝臓で中性脂肪をつくられるのを抑えるビタミンです。悪玉コレステロールが高くならないようにする作用にも優れています。

プロブコール
悪玉コレステロールを胆汁酸として排出させてしまう作用があります。悪玉コレステロールが酸化するのを防ぐために、動脈硬化の予防に優れているといわれている薬剤です。

多価不飽和脂肪酸
EPA(エイコサペンタエン酸)ともいわれている、青魚に多く含まれている成分から作られた薬剤です。血をサラサラにする効果に優れており、中性脂肪を分解し、中性脂肪値を下げる働きがあります。

参考:国立循環器病センター 「脂質異常症」といわれたら
参考:動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療のエッセンス

ドラッグストアで購入できる薬は?

もともと中性脂肪を下げる薬は、医師の処方箋が必要でした。
しかし近年、ドラッグストアや薬局においても購入することができるOTC医薬品が増えました。規制緩和が進んでおり、医療用として開発された薬であっても店頭で購入することができます。

中性脂肪を下げる薬としては、「エパデールT」という大正製薬から発売されている薬が市販で購入することができます。

エパデールTは、青魚に多く含まれている成分「EPA(イコサペント酸エチル)」が配合されている医薬品です。腸管からの中性脂肪を抑制し、肝臓で作られる余分な中性脂肪を抑制し、血中の中性脂肪を分解する作用があります。

このエパデールTを購入することができる人は、中性脂肪値が150mg/dL以上300mg/dL未満の方に限っています。エパデールTは、販売認定薬剤師のいる薬局において、服用指導などを受けた人が購入することができます。そのため、薬剤師による対面販売を行っていないドラッグストアやインターネット通販などでは購入することができません。

副作用は大丈夫?

医師によって処方される中性脂肪を下げる薬剤の中で、スタチン系のHMG-CoA還元酵素阻害薬の副作用として「横紋筋融解症」という重い副作用を起こす可能性があります。厚生労働省が発表している「重篤副作用疾患別対応マニュアル」において、高脂血症薬(脂質異常症薬)によって引き起こされる場合があるとされています。

症状としては、以下の通りです。

  • 手足、肩、腰、その他の筋肉の痛み
  • 手足のしびれ
  • 手足に力が入らない
  • 手足のこわばり
  • 全身の倦怠感
  • おしっこの色が赤褐色になる
  • 急性腎不全
  • 呼吸困難

脂質異常症薬を服用している場合で、上記の症状に気が付いた場合は、いったん服用を中止して、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

まとめ

中性脂肪を下げるための薬について、情報をお伝えしました。

著しく中性脂肪値が高い場合であれば、医師によって処方される薬剤を服用しなければなりません。効果的な薬ではありますが、飲み続けないと効果はありませんから、医師の指示通り服用する必要があります。

ただし中性脂肪の数値が高いとしても、いきなり薬剤を服用する必要があるわけではなく、基本的には食習慣を見直したり、生活習慣を見直したりすることが大事になってきます。運動をすることも必要です。

服薬が必要であるとしても、生活習慣を見直すことで数値が改善すれば、服薬を止めることも可能なのです。

Sponsored Link

\ SNSでシェアしよう! /

血管年齢を下げる方法とは?血管年齢若返り対策ガイドの注目記事を受け取ろう

NO IMAGE

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

血管年齢を下げる方法とは?血管年齢若返り対策ガイドの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

関連記事

  • 中性脂肪とは?中性脂肪を下げるには

  • 中性脂肪の基準値が300を超える人はほったらかしにしてはいけない理由

  • 中性脂肪は低すぎてもダメ?中性脂肪が低い場合に気を付ける病気とは

  • 中性脂肪にはアルコールが天敵?上手なお酒の飲み方とは

  • キクイモの効果・効能は?イヌリンを含む食材ランキングBEST10

  • 中性脂肪の効果的な減らし方~高い数値を下げるには